トップページ > 印鑑証明書の発行と知識! > マイナンバーカードを利用した印鑑証明の交付について

マイナンバーカードを利用した印鑑証明の交付について

2015年の10月から開始されるマイナンバー制度を利用した印鑑証明(正確には、印鑑証明書)の交付について説明していきたいと思います。(これから説明する方法で印鑑証明書の交付を受けることができるのは、2016年1月以降の予定となっています。)

なお、マイナンバーを利用した印鑑証明書の交付を行うには、事前に印鑑登録を済ませておく必要がありますので、印鑑登録がまだ・・・という方は、「印鑑登録とは~はじめに~」や「印鑑登録から印鑑証明を発行するまでの時間と流れをざっくり見る!」の記事から、まずは印鑑登録の方法をお読み頂ければと思います。

では、早速見ていきましょう。

マイナンバーカードの申請から印鑑証明の交付まで

マイナンバー(個人番号)カードによる印鑑証明書の交付の方法は、ほぼ、住民基本台帳カードと同じような流れになります。

ただ、マイナンバーカードの場合は、申請方法が違うなど、異なる点もありますので、その点も踏まえて、説明していきたいと思います。

では、下のイメージから、マイナンバーカードの発行から、印鑑証明書発効までの流れを、ざっと、ご覧ください。

image01

それぞれについて、もう少し詳しく見ていきたいと思います。

通知カードの到着

通知カードは住民票に記載してある住所に2015年10月から順次、書留で個人に届きます。

そして、その通知カードに同封されている「マイナンバーカード発行申請書」を確認の上、マイナンバーカードの発行申請の手続きを進めます。

マイナンバーカードの発行申請

マイナンバーカードの発行申請については、3つの方法がありまして、郵送、スマホ、PCを利用したwebからの申請ができます。

いずれか1つの方法で、マイナンバーカードの発行申請をすることができますが、スマホやウェブサイトからの申請が簡単です!

〇郵送・・・申請書に必要事項を記入の上、サインと押印を行い、さらに、既定サイズの写真を同封して、市区町村へ郵送します。

photo01

単位:mm(画像参照/総務省「個人番号カード総合サイト」)

〇スマホ・・・マイナンバーカード申請書に記載してあるQRコードを読み取り、そこから、必要事項を入力の上、スマホで撮影した写真を送信します。スマホで撮影した写真でOKというのは便利ですね!

〇WEB・・・パソコンなどから、マイナンバーカード交付申請用のWEBサイトにアクセス。画面にしたがって必要事項を入力し、顔写真を添付して送信します。こちらの写真もデジカメやスマホで撮影した写真でOKです。

※なお、後で、窓口でマイナンバーカードを受け取る際に、写真付きの本人確認書類を持っていく必要があり、写真は本人と分かる写真でないと、マイナンバーカードを発行してもらえなくなる可能性がありますので、ご注意ください。

市区町村でのチェック後、マイナンバーカード発行のためのハガキが到着

郵送、スマホ、ウェブサイトのうち、どれかの方法で申請を行った後、市区町村から、マイナンバーカード発行のためのハガキが手元に送られてきます。

マイナンバーカードを発行するには?

いよいよ、マイナンバーカードの発行になりますが、本人または代理人が、到着したハガキの他に、必要書類を持って、市区町村の窓口に行き、直接、マイナンバーカードを受け取る必要があります。

マイナンバーカードの発行時には、本人による暗証番号の設定があります。

〇本人がマイナンバーカードを受け取るときの必要書類

必要書類一覧は、下記の通りです。

書類条件
交付通知書(はがき)必ず
本人確認書類必ず
住民基本台帳カード持っている人だけ
通知カード必ず

本人確認書類は以下になります。

 内容
1点で確認できるもの住民基本台帳カード(写真付きに限る。)・運転免許証・運転経歴証明書(交付年月日が平成24年4月1日以降のものに限る)・旅券・身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳・在留カード・特別永住者証明書・一時庇護許可書・仮滞在許可書のうち1点
2点で確認できるもの「氏名・生年月日」または「氏名・住所」が記載され、市区町村長が適当と認める2点

(例)健康保険証、年金手帳、社員証、学生証、学校名が記載された各種書類、預金通帳、医療受給者証など

〇代理人がマイナンバーカードを受け取るときの必要書類

必要書類条件
申請者本人の本人確認書類必ず
代理人の本人確認書類必ず
代理権者の確認書類必ず
交付通知書(はがき)必ず
住民基本台帳カード持っている人だけ
本人の出頭が困難であることを証する書類必ず
通知カード必ず

代理人が申請する場合は、かなり書類を用意する必要がありますので、ご注意ください。

詳しくは、「総務省の個人番号カード総合サイト-代理人交付について-をご覧ください」

マイナンバーカードを発行後に、コンビニなどで印鑑証明書を発行!

マイナンバーカードを発行した後は、コンビニなどで印鑑証明書を自分の好きなときに、発行できるようになります。

コンビニ以外でも、銀行やショッピングモールなど、公的書類を発行できる機械が設置されているところで、営業時間であれば、土日などでも発行が可能になります。

ただし、住民基本台帳カードでもそうですが、マイナンバーカードによる印鑑証明書の発行については、対応している市区町村とそうでない市区町村があるかもしれませんので、気になる方は、念のため、事前に市区町村に確認した方がいいかもしれません。

また、公的書類の発行が可能な端末を設置しているコンビニやショッピングモール側でも、マイナンバーカードにすべてが対応しているかどうかは分かりませんので、注意が必要です。

スポンサーリンク

マイナンバーカード発行の費用について

マイナンバーカードの発行には費用がかかりません。ただし、再発行に関しては、費用が必要になる場合があります。

マイナンバーカードのセキュリティとリスクについて

マイナンバーカードが盗難にあったりすると、印鑑証明書が勝手に発行されてしまうのでしょうか?

結論から言えば、暗証番号が分かれば、発行されてしまいます。

ただし、印鑑証明書は、実印とセットでの利用がされない限り、悪用リスクは低いというのが実態です。(とは言え、まったくリスクがないわけではありません。)

ですので、マイナンバーカードと暗証番号、そして実印の管理は別々にしたりするなどの対策は必要になります。

まとめ

マイナンバーカードは、印鑑証明書の発行という意味では、平たく言えば、印鑑登録カードの代わりになる存在です。

印鑑証明書を利用する頻度が多い人にとっては、非常に便利なカードと言えるでしょう。

また、マイナンバーカードは、署名用の電子証明書や利用者証明用の電子証明書などを利用して、オンラインバンキングや確定申告、住民票の取得など、印鑑証明の取得以外の用途にも幅広く使えますので、その受けられるメリットはかなり大きいと言えます。

ただ、一方で便利な反面、セキュリティについては、最新の注意を払う必要があります。

スポンサーリンク

【筆者プロフィール】

浅井美津子

保有資格である宅地建物取引士(免許番号:941700070)・簿記1級・販売士1級を活かし、長年にわたり、不動産、自動車などの売買契約業務から会計業務まで幅広く従事。社会問題から生活に関わる話題などについて、独自の視点で執筆活動も行っています。